スクワットは「ファンクショナル・フィットネス(実用的な体力作り)」の基礎であり、座る・立つといった日常動作をスムーズにする定番トレーニング。そして、こうした体力は、年齢とともに自然と低下していくもの。そして今、SNSで話題となっている最新のバリエーションが「バレリーナ・ブルガリアンスクワット」だ。

バレリーナ・ブルガリアンスクワットで鍛えられる筋肉とは?

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

バレリーナ・ブルガリアンスクワットは、主にお尻の筋肉、特に中臀筋と大臀筋をターゲットにしています」と、OriGymのパーソナルトレーナーのジェームス・ブラディ氏は語る。「通常のブルガリアンスクワットと比較して、バレリーナのような足の構えをとることで、内ももの筋肉である『内転筋』をより強く刺激します。また、主導筋ではありませんが、太もも前側の大腿四頭筋、裏側のハムストリングス、そして体幹の筋肉も動員されます」

つまり、この動き一つで非常に効率よく体を鍛えられるということだ。筋力や筋量をアップさせるだけでなく、多くの人が筋力トレーニングにおいて見落としがちな「モビリティ(可動域の広さ・柔軟性)」の向上にもつながる。

バレリーナ・ブルガリアンスクワットのメリット

「最大のメリットは、股関節の可動域を広げながら、強いお尻を作れることです」とブラディ氏は強調する。「片脚で行うエクササイズなので、左右の筋肉バランスの偏りを整え、体幹の安定性を高め、バランス能力を向上させるのにも適しています」

特にランナーにとって、片脚のエクササイズは極めて重要だ。ランニング自体が「片脚運動の連続」だからである。ルーティンにこのような動きを取り入れることで、片脚で着地した際の衝撃に耐えられる体を作り、コントロール力、パワー、安定性を養うことができる。

バレリーナ・ブルガリアンスクワットの正しいやり方

ブラディ氏が、正しいやり方を7ステップで解説してくれた。

  1. 両手にダンベルを持ち、安定した台や椅子のすぐ前に立つ。
  2. 片脚を大きく一歩前に踏み出し、後ろ足の甲をベンチに乗せる。
  3. 後ろ脚の膝を曲げ、すねがベンチに対して平行、かつ前脚に対して垂直になるようにセットする。足の甲が下を向くように置くのがポイント。
  4. 前脚のつま先はまっすぐ前を向くようにし、膝は軽く緩めておく。
  5. 背筋を伸ばして体幹に力を入れ、前脚の膝を床に向かって曲げていく。膝がつま先より前に出すぎないよう注意する。(もし出る場合は、前脚の位置を少し遠くにずらして調整して)
  6. 前脚のかかとで床を押し、お尻をギュッと締めながら元の位置まで戻る。
  7. 片脚で1セット終えたら、脚を入れ替えて同様に行う。

「セット数とレップ数は、1セットあたり片脚8〜12回を3セット。セット間には60〜90秒の休憩を挟んでください」

フォームが難しい場合は…
まずは標準的なブルガリアンスクワットから始めて、筋力とバランスを養おう。後ろ足をベンチではなく低いステップ台に乗せるか、何かに掴まってバランスを補助するのも◎。重りを持たず自重のみで行うことから始めてもよい。

さらに負荷を高めたい場合は…

ダンベルの重量を増やすか、腰を下ろす動作をよりゆっくりにして「エキセントリック収縮(筋肉が伸びながら力を発揮する状態)」の時間を長くしてみよう。

    よくあるNGなやり方と避けるべきポイント

    この動きを行う際、ブラディ氏が指摘するよくある間違いは「前脚の膝が内側に倒れてしまうこと」だ。これではお尻への刺激が弱まるだけでなく、膝関節に負担をかけてしまう。また、「動作を急がないこと」も大切だという。「ゆっくりとコントロールされたペースで行うことが、バランス能力を高め、筋肉をしっかりと働かせるための最善の方法です」。もう一つの注意点は、高すぎるベンチや箱を使わないこと。高さがありすぎると、可動域が制限され、フォームが崩れる原因になる。

    どのくらいの頻度で行うべき?

    週に何回取り入れるべきかは、個人の目標によって異なるとブラディ氏は言う。「筋肥大(筋肉を大きくすること)を目的とするなら、下半身のトレーニング日に組み込み、週に2〜3回行うのが理想的です」

    筋力トレーニングに片脚の動きを取り入れたいランナーも、新しいお尻のトレーニングを探している人も、この「バレリーナ」風スクワットで自分を追い込んでみてはいかがだろうか。

    ※この記事はイギリス版ウィメンズヘルスの翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。